【連載】荒井英治郎「政策トレンド18(連載「働き方改革を『 アンラーン』する 第31回)」『内外教育』第7277号,2025年10月7日, 18-20頁
時事通信社の『内外教育』誌上で、「働き方改革を『アンラーン』 する」と題した連載をさせていただいております。
https://edu-naigai.jiji.com/article/category/4
第31回のテーマは、前回に引き続いての「政策トレンド18」 として、とりわけ学校給食費の徴収・ 管理における公会計化に関する論点を概括しました。
https://edu-naigai.jiji.com/ article/2624
文部科学省が2019年に発出した通知「 学校給食費等の徴収に関する公会計化等の推進について」( 文科初第561号)では、学校給食費の徴収・ 管理を学校や教員ではなく地方公共団体の業務とすべきであるとい う国の明確な姿勢が示されています。
学校や教職員にとって学校給食費の徴収や未納者対応(督促等) の負担感の大きさは、同年1月25日公表の中央教育審議会答申「 新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・ 運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な 方策について」でも指摘されているところです。
通知では、公立学校の給食費の徴収・ 管理に係る教員の業務負担を軽減するためには、 学校給食費を地方公共団体の会計に組み入れる「公会計制度」 を採用するとともに、保護者からの学校給食費の徴収・ 管理業務を地方公共団体が自らの業務として行うことが適切である と述べています。
「公会計化」とは、 学校給食費を地方公共団体の会計に組み入れる「公会計制度」 の採用を意味します。
「学校給食費徴収・管理に関するガイドライン」では、 公会計化によって得られる効果として、
①教員の業務負担の軽減
②保護者の利便性の向上
③徴収・管理業務の効率化
④徴収・管理業務の透明性の向上
⑤徴収・管理業務の公平性の確保
⑥学校給食の安定的な実施・充実
という6点が挙げられていますが、 2022年時点の調査結果では、 多くの自治体で導入が進んでいない現状が示されており、 その主要な障害として、システム導入や人件費などの財政的な理由が挙げられています。
多くの教育委員会関係者にとって最もハードルが高いのは、 首長はもちろんのこと、財政当局との「戦い」にあると言えます。
では、学校給食の実施責任者たる教育委員会は、 いかなるロジックで公会計化を推進していくことができるでしょう か。 そもそもこの種のテーマを正面から議論する場をこれまで設けてき たでしょうか。
ご関心のある方はぜひご一読ください。
引き続きよろしくお願いします。