信州大学 教育基盤構築センター 荒井英治郎研究室

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【連載】荒井英治郎「政策トレンド16(連載「働き方改革を『アンラーン』する 第29回)」『内外教育』第7263号,2025年8月5日,6-8頁

【連載】荒井英治郎「政策トレンド16(連載「働き方改革を『アンラーン』する 第29回)」『内外教育』第7263号,2025年8月5日,6-8頁

 

時事通信社の『内外教育』誌上で、「働き方改革を『アンラーン』する」と題した連載をさせていただいております。

 

https://edu-naigai.jiji.com/article/category/4
 

第29回のテーマは、前回に引き続いての「政策トレンド16」です。

 
https://edu-naigai.jiji.com/article/2235

 
 中央教育審議会答申「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」(2019年1月25日)の第3章では「勤務時間管理の徹底と勤務時間・健康管理を意識した働き方改革の促進」について触れられていました。では、そもそも、なぜ勤務時間の管理を徹底する必要があるのでしょうか。

 

答申の文面からは、「制度的観点」による必要性として、①「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」において、勤務時間の管理に関しては、使用者は労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し適正に記録することとされていること、②「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」の改正後の労働安全衛生法体系において、労働者の労働時間の状況を把握しなければならないとされていること、③労働法制上、校長や服務監督権者の教育委員会等に要請されている勤務時間管理の責務が、今次の労働安全衛生法改正で改めて明確化されたことが挙げられていました。

 

また、「実践的観点」に基づく必要性として、④業務改善を進めていく基礎として、適切な手段で管理職も含めた全教職員の勤務時間を把握していくことは不可欠であり、一人一人の教師の勤務時間を適確に把握していくことが、「校務分掌の見直し等の教職員間の業務の平準化や、働き過ぎの傾向のある教師について労働安全衛生法に基づく医師等による面接指導を適切に実施することの前提となる」こと、⑤勤務時間の管理を徹底することは、「教師一人一人においても自らの働き方を省みる契機になる」ことが挙げられていました。

 

皆さんにとってどの観点に基づくメッセージが「心の琴線」に触れるでしょうか。

 

そして、勤務時間管理の徹底方法として打ち出されたのが、国が勤務時間の上限に関するガイドラインを示し、それを踏まえた改革を断行していくというものでした。そこで、今回は、文部科学省が示した「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」の内容を概観しました。

 

 皆さんの勤務校では、勤務時間の客観管理は適切に行われていますか。

 

また、上限ガイドラインの実効性担保の取り組みはどの程度進んでいますか。

 

さらに、ガイドラインでは、専門職としての教師の専門性や職務の特徴について、子どもの発達段階に応じて、「指導の内容を理解させ、考えさせ、表現させるために、言語や指導方法をその場面ごとに選択しながら、学習意欲を高める授業や適切なコミュニケーションをとって教育活動に当たること」と説明されていました。

 

教師の専門性をこのように理解することは納得のいくものでしょうか。


ご関心のある方はぜひご一読ください。

引き続きよろしくお願いします。