信州大学 教育基盤構築センター 荒井英治郎研究室

信州大学教育基盤構築センター 荒井英治郎研究室に関するブログです。https://araieijiro.sakura.ne.jp/もご覧下さい。

【連載】第17回「政策トレンド④(連載「働き方改革を『アンラーン』する 第17回)」『内外教育』第7182号,2024年8月6日

【連載】第17回「政策トレンド④(連載「働き方改革を『アンラーン』する 第17回)」『内外教育』第7182号,2024年8月6日

 
時事通信社の『内外教育』誌上で、「働き方改革を『アンラーン』する」と題した連載をさせていただいております。


第17回のテーマは、前回に引き続いての「政策トレンド④」です。

 

今回は、2010年代以降の学校と地域の関係を展望する上で、学校を「チーム」として捉えていこうとする政策基調(いわゆる「チーム学校論」の台頭)に着目した上で、2015年12月21日に中央教育審議会が公表した三つの答申(①「新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた
学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について」②「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」③「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について〜学び合い、高め合う教員養成コミュニティの構築に向けて〜」の中でも働き方改革関連で注目すべき内容について概観しました。

 

 例えば、①「地域とともにある学校への転換」と関わって、答申公表後から今日に至る約10 年間、皆さんの学校は「地域」とともにありましたか。「ともにある」ための努力として、どのような取り組みを積み重ねてきましたか。

 

また、②「子供も大人も学び合い育ち合う教育体制の構築」と関わって、世代を超えて学び合い育ち合う取り組みの仕組み化を目指して、土を耕し、種をまき、システムとしての成長を促す方向性を模索してきたでしょうか。

 

さらに、③「学校を核とした地域づくりの推進」と関わって、「学校を核とした地域づくり」と「地域を核とした学校づくり」の関係性についてはどのように捉えてきましたか。住民が学校運営や支援に関わる「コミュニティ・スクール」や「地域学校協働活動」は、現在、どの程度機能しているでしょうか。そこでの機能とは、何がどのような効果を果たすことを意味しているでしょうか。そして、現状と課題は、学校や地域で共有されているでしょうか。

 

 極言すれば、「コミュニティ・スクール」は、他者との関わり合いを意図的に増やしながら、子供も大人も共に学び合い、支え合い、育ち合う共助体制の構築を目指す仕掛けにほかなりません。また、「コミュニティ・スクール」と「地域学校協働活動」は車の両輪であり、両者をつなぐのが未来の子供像・学校像・地域像を描いた「ビジョン」となります。
 ビジョンを中核に据えて両者を一体的に推進することで学校と地域の関係は強固となり、相乗効果の兆しが見えてくることになります。成否の鍵を握るのは「協働」という成功体験の有無にあります。

 

「地域に開かれた学校」から「地域とともにある学校」への転換は容易ではありませんが、
展望すべきは、学校と地域が二人三脚しながら未来社会を創造していく「地域とともに歩む学校」や「学校とともに歩む地域」といった水準のはずです。

ご関心のある方は、ぜひご笑覧下さい。

引き続きよろしくお願いします。