信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

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【書評】荒井英治郎「書評:佐藤浩章編『高校教員のための探究学習入門』」『月刊高校教育』2021年7月号

【書評】荒井英治郎「書評:佐藤浩章編『高校教員のための探究学習入門』」『月刊高校教育』2021年7月号

 

2021年7月号の『月刊高校教育』に、佐藤浩章編『高校教員のための探究学習入門』」ナカニシヤ出版の書評を執筆させていただきました。貴重な機会をありがとうございます。

 

 

 2022年度の新学習指導要領の本格実施は、今後の学びの目標・内容・方法・評価のあり方もさることながら、高校教員の職業キャリアにとっても画期点となり、教育観、学習観、子ども観の転換など、高校教員のマインドセットが不可欠となります。

 

 

 しかし、高校教育の地殻変動の本質を見定め、「探究活動」の本質を捉えていくレディネス(準備状態)が教員個人のみならず学校の校内指導体制として整っているかというと、疑問なしとしません。

 

 

 これに対して、本書は、探究学習における「問い」の重要性を強調しながら、探究学習の基本知識(定義・理論・実践史・教育方法・教育・学習観)やモデルを紹介するものとなっています。

 

 

 教員自身が探究プロセスを体感し、(酸いも甘いも)その醍醐味を味わわない限り、生徒にその本質を体感してもらうことは難しいと感じていますが、探究活動のサイクルを理解できる本書は教員に探究ループを擬似体験させ、教員自身が「経験学習」の一端を体感できる機会を提供してくれます。

 

 

ご関心のある方はぜひご一読ください。