信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

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【書評】荒井英治郎「居場所カフェ立ち上げプロジェクト編『学校に居場所カフェをつくろう!』」『月刊高校教育』2020年1月号,学事出版,98頁。

【書評】荒井英治郎「居場所カフェ立ち上げプロジェクト編『学校に居場所カフェをつくろう!』」『月刊高校教育』2020年1月号,学事出版,98頁。

 

『月刊高校教育』2020年1月号に書評を執筆させていただきました。


人間関係の希薄化と承認欲求の高まりは、表裏一体の関係にあります。

・「自分のことが好きではない」
・「大切にされていない」
・「ひとりぼっちである」
・「楽しい日がない」

 

日本の子どもは、小中高と学校段階が上がるに従って、いわゆる自己肯定感が低くなる傾向があるという調査結果が散見されます。日本の子どもは、進学を経て系統的に学習する機会を得れば得るほど、孤独・孤立感を感じ、「不幸せ」になっている可能性が示唆されています。

 

これに対して、本書の内容は、寄り添い型の若者支援のイノベーションとして、「地域の高校内居場所カフェ」をつくり、「サードプレイス」(家でも、学校・教室でもない場所)を重層的に構築していく、青少年育成・若者支援の新たなムーブメントとして位置づけられます。

 

私はまだ「居場所カフェ」に訪問したことはないのですが、機会を作ってぜひ訪問したいと思いました。ぜひご一読ください。入門編、応用編を網羅した本書は、永久保存版のガイドブックとして今後重宝されるはずです。