信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

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【講演】「これからの放課後子ども総合プラン・放課後児童クラブのあり方を考える」(放課後子ども総合プラン全体研修会)

【講演】「これからの放課後子ども総合プラン・放課後児童クラブのあり方を考える」(放課後子ども総合プラン全体研修会)

 

11月15日、長野市芸術館リサイタルホールにて開催された「放課後子ども総合プラン全体研修会」の場で講演をさせていただきました。

 

 テーマは、「これからの放課後子ども総合プラン・放課後児童クラブのあり方を考える」です。

 

 2017年12月に、これまで「従うべき基準」として定められた「放課後児童支援員」の資格と配置基準を「子どもの安全性の確保等一定の質の担保をしつつ地域の実情等を踏まえた柔軟な対応ができるよう」「参酌化」することを「地方分権の場において検討し、平成30年度中に結論を得る」と閣議決定されたわけですが、現在、指導員の資格と配置基準の「参酌化」が大きな論点となっています。また、人手不足の解消策として提案されている基準緩和ではありますが、他方で、常勤配置のための国の補助金化はなされているものの、処遇改善は足踏み状態であるのが実態です。

 

「放課後」は、遊び等自由な活動を行う時間・空間であるとともに、学校を終えた子どもの気分転換やくつろぎ、休息の時間・空でもあります。権利条約の理念に基づきながら、子どもの最善の利益を考慮して「育成支援」を推進することが、放課後児童クラブには求められています。

 

潜在的待機児童」(2935校区。小学校区数の15.4%)の存在も前提とすると、「待機児童ゼロ」=「放課後生活の充実」ではないわけですが、「家庭」でも「学校」でもない場で、遊び・生活する子どもたちの日常に、大人はどのように向き合うか、改めて問われていると思います。

 

ご参加いただいた皆様、お疲れ様でした。

 

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