信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

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【話題提供】「現代日本の教育課題とは何か」@長野県次世代教育サミットin 松本2020

【話題提供】「現代日本の教育課題とは何か」@長野県次世代教育サミットin 松本2020


2020年1月13日松本市の信毎メディアガーデンで開催された 「長野県次世代教育サミットin松本2020」 に登壇させていただく機会を得ました。

 


当該サミットは、第1部は「Most Likely To Succeed」の上映会、第2部は「トークセッション」 という2部構成という流れでしたが、第2部の「 トークセッション」で「現代日本の教育課題とは何か」 というタイトルで話題提供させていただきました。

 


人口減少社会を始め「課題先進国」である日本が、 福祉国家の終焉、国家財政の悪化、知識基盤社会、 第4次産業革命を前提とするVUCA時代の到来をどのように受け 止めるべきか、日本型教育システム(学習指導・生徒指導・ 進路指導・部活動指導)のメリットを確認した上で、 以下のような課題について論点として挙げさせていただきました。


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△伝える( 判断根拠や理由を明確に示しながら自分の考えを述べる、 実験結果を分析して解釈・考察し、他者に説明したりする)
△学ぶ(自分の判断や行動)→楽しさ・意義、自分の人生、 社会づくり
特別支援教育の対象拡大(通常学級における発達障害6.5% 問題)
不登校児童生徒、義務教育未修了の学齢超過者等の就学保障( 夜間学級の制度化)
△外国由来の子どもへの対応(改正入管法の影響)
△子どもの貧困の社会問題化(家庭の経済事情→進学率、学力、 体験の豊かさ)
△HSCへの対応
△ICT利用時間の増加→視覚情報と言葉との結びつきの希薄化( 知覚情報の意味の吟味、文章の構造・内容を的確に捉え読み解く) 、スマホ依存のリスク
△受け身の読書→能動的読書(情報の理解から、 自分の考えの形成)
△自然体験活動・文化芸術体験活動への参加、運動する子/ しない子の二極化
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個人的には、個別の教育ニーズの把握と、 個に応じた指導をどう持続可能な「学び」 のシステムとして構築していけるか、
イノベーション(創造性)とセーフティ・ネット(社会的公正) の両立をどのように図るかが問われていると考えています。


「よい教育」とは、問題がない状態を意味しません。
「よい教育」とは、問題が完全に解決されていなくとも、児童・ 生徒・保護者・ 地域住民で成果と課題を共有し続けるプロセスを意味します。


教育実践の成果と課題を共有し、 フィードバックしていく一歩として、
学びの「プラットフォーム」 の構築に引き続き尽力したいと思っております。


ご足労いただきました参加者の皆様、お疲れ様でした。

 


なお、「Most Likely To Succeed」に関しては、以下をご参照ください。
http://www.futureedu.tokyo/ most-likely-to-succeed