信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

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第3回FDセミナー

本日は、午前中に「教育行財政論」の授業。

大テーマは、公立学校改革の諸動向ですが、本日の授業では、「学校選択制」を議論の対象にしました。

履修者のみなさんには、あらかじめこの改革に対する自身の見解を表明してもらった上で、参考となる新聞の記事を配布。
その後、2グループに分かれてもらい、ディベート的な活動を行いました。

制度改革のディレンマやアンビバレントな状態に関する理解を深めてもらおうと努めましたが、いかがでしたでしょうか。

次週は、教育バウチャー制度を議論の対象にしたいと思います。




午後は、部の会議、図書館の担当者と打ち合わせを経て、
夕方は、第3回FDセミナーに参加。

本日のメインテーマは、「長期休業中における課題」でした。

個人メモは下記の通り。

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第3回FDセミナー「夏休みの課題」

●≪課題≫とは?:セメスター期間中

学生にとって(宿題)
※前回授業の復習機能
・自己確認:理解度チェック
・既習内容の定着

※次回授業の予習機能
・学習の準備:学習に対する姿勢
・未学内容の問題点を把握

※つまりは、「自習」のための課題

では、なぜ必要なのか??


「大学設置基準」
第21条 各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
2 前項の単位数を定めるに当たっては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とし・・・

例:半期1単位の授業では、
授業時間1.5時間×15回=22.5時間
(45-22.5)÷15回=1.5時間
※1回の授業あたり、学生は1.5時間学ばなければ1単位にならない。


では、教員にとっては?
※毎回の課題(=宿題)の意味
 ・学生の自主学習を促す
  →学習事項の定着をはかる
  →次回の授業につなげる

シラバス上の毎回の授業の連続性の保証
・授業の到達目標に達するための手段
→教育の質保証に関わる


●≪課題≫とは?:長期休業期間中

全セメスターの復習機能
・既習事項の振り返り=定着
次セメスターの予習機能
・未習事項の準備=応用・発展
「自習」のための課題

それらに加えて、
カリキュラム上の各ユニットの連続性の保証
→大学教育の到達目標に達成するための手段
→カリキュラムマップの連続性の維持のために必要不可欠


●≪課題≫にまつわる問題点

・必要性の認識
 学生にとっても/教員にとっても
・モチベーション
 取り組む態度/プログラムの作成
特に教員にとって
 出題とフォロー
 ・セメスター期間中:シラバス上の流れ
 ・長期休業期間中:カリキュラム上の流れ
→セメスター制の導入
 


【グループワーク①】長期休業中の≪課題≫の必要性と問題点
①長期休業中の≪課題≫の必要性を明確にする
・なぜ課題を出すのか?
・学生が課題に取り組むことに何を期待するのか?
②長期休業中の≪課題≫の問題点について考える
・セメスター中と長期休業中の違いは何か?
・長期休業中の課題の問題点は何か?


【グループワーク②】長期休業前にどのように≪課題≫を出すか?
①出題の方法について
・狙い・目的は何か?
・どのように出題するのか?
・指示はどのように行うか?

②長期休業明けの対応について
・課題の提出を行うか?行わないのか?
・取り組んだ課題のフォローをどうするか?
・長期休業明けのセメスターで、課題の内容をどのように扱うのか?

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私が担当している科目は、全て半期のものや集中講義のものですので、長期休業中にどのような仕掛けを用意するかは課題ではあります。とてもいい機会になりました。