信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室に関するブログです。

【論文】白旗希実子・石井美和・荒井英治郎「教師にとって大事な業務とはなにか―自由回答における授業に関する記述の分析を通して―」『教職研究』第12号,信州大学教職支援センター,2021年3月,16-28頁

【論文】白旗希実子・石井美和・荒井英治郎「教師にとって大事な業務とはなにか―自由回答における授業に関する記述の分析を通して―」『教職研究』第12号,信州大学教職支援センター,2021年3月,16-28頁

 

 

このたび、『教職研究』第12号(信州大学教職支援センター)に、「教師にとって大事な業務とはなにか―自由回答における授業に関する記述の分析を通して―」という共著論文が掲載されました。

 

 

本稿は、小学校教師に対するアンケート調査の量的・質的な分析結果から、小学校教師の考えるもっとも大事な業務に対する認識のあり方を問うことを通じて、教師がいかなる文脈において「授業」を捉えているのかを明らかにすることを目的としています。

 

 

本研究の結果、「授業」と一口に言っても、その内容は、以下の通り多様なものであることが改めて明らかになりました。

 

 

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1 力をつけるための授業(①学力をつける授業、②生きていくための力をつける授業)

2 充実した授業のための教材研究・授業改善(①充実した授業のための教材研究、②反省を活かす授業)

3 学級づくりにつながる授業(①人間関係をつくる授業、②両輪としての授業)

4 子どもと関わる時間(①子どもと関わる時間と授業、②子どもと関わる時間の一部としての授業)

5 わかる・楽しい授業(①楽しい授業、②わかる授業)

6 向き合い・つくる授業(①向き合う授業、②つくる授業)

7 もっとも長い時間としての授業(①もっとも長く過ごす時間、②もっとも長く関わる時間)
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今後、教師がよりよい「授業」を行うことができるように「働き方改革」を進めていこうとするのであれば、上記のような教師の多様な「授業観」の文脈を踏まえる必要があります。

 

 

また、充実した授業を行うために、「子どもたちと関わる時間」が必要であるとするならば、「子どもたちと関わる時間」とは何か、具体的な業務のあり方を問い直すことが不可欠となると考えています。

 

ご関心のある方は、以下からダウンロードも可能ですので、ご一読いただけたら幸いです。

 

https://soar-ir.repo.nii.ac. jp/records/2000112#.YJUujS_ 3K0s