越境する知―憲法学・教育学・社会学

本日は松本も天気が悪いです。

この天気を吹き飛ばすような展開を
本日のサッカー日本代表には期待したいと思います。


今日は朝から家の家事掃除を行い、大学に到着。
息子が誕生してからは
こうした短い時間を使って家事等をしなければならなくなりましたが、
まあ時間を有効活用できますのでポジティブにとらえています。


今日は、授業がないのですが、


【本日の一手】

憲法教育と社会理論―立憲主義は現代教育に通用するか

憲法教育と社会理論―立憲主義は現代教育に通用するか

ずっと積読状態だったのですが、
先週の出張の移動中に読了。


内容は出版社のHPから。
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b50777.html

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「規律訓練型管理」の「近代教育」は抑圧的なものである。しかしすでにそうした議論自体が新たな抑圧を生じさせているのではないだろうか。「抑圧から逃れなければならない」だから「自立」しなくてはならない、と。「集団の維持」と「それぞれの自立」への二極化のなかで必要になること。立憲主義の社会観がその手がかりになる。

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目次は下記の通り。

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序 章 「近代教育」からの解放?追放?――本書の問題意識について

 「近代教育の限界」に関する議論
 「日本の学校教育をめぐる状況」の一端  
 「近代教育」からの解放?追放?

第1章 「憲法教育」とは何か――本書の目的と思考枠組について
 「憲法教育」という言葉の意味
 「二つの『社会』の並存」という考え方
 本書の流れ

第2章 『現代社会』教科書が示す「社会」観――三つの「自己実現のための実践」を「立憲主義」によって検討する
 「『社会』を教育する」ことの意味
 『現代社会』教科書の内容
 『現代社会』教科書と「立憲主義

第3章 戦後日本の学校教育における「教育権」――「国民の教育権論」を検討する
 「教育を受ける権利」=「教育権」をめぐる議論
 「国民の教育権論」の内容
 「国民の教育権論」の歴史的経緯
 「国民の教育権論」の「社会」観

第4章 戦後日本の教育における「価値多元主義」――「国民の教育権論」を批判する「教育行政=制度論」を検討する
 批判される「国民の教育権論」
 デュルケムとロールズの「継ぎ木」
 「教育行政=制度論」の「社会」観

第5章 「価値多元主義」を維持・展開する方策――「教育権の再生産論」と「切り札としての人権論」を取り上げる
 再び批判される「国民の教育権論」
 ブルデューの「再生産論」に依拠した「国民の教育権論」批判
 教育システムの自律性
 切り札としての人権論
 「システムの自律性」への対抗

第6章 「価値多元主義」の実践へ向けて――ブルデューの「グローバリズム批判」を検討する
 ブルデューの来歴
 『世界の悲惨』のブルデュー
 晩年のブルデューの実践
 二つのコミュニケーションの「乖離」
 新たな「価値多元主義」に向けた「二つの『人間』観」の構築
 新たな時代の「憲法教育」

あとがき
文献
索引

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とても興味深く読ませていただきました。
というのも、最近、「立憲主義の教育論」の如何について考える機会があったためと思われます。
教育(学)研究と立憲主義との関係についてはもっと自覚的に議論がなされてしかるべきかもしれません。



本書の中では、
黒崎勲、宗像誠也、国民の教育権論、デュルケム、ブルデューロールズ長谷部恭男などなど実に多岐にわたる登場人物が活躍します。


自身のアイデンティティは、「社会学」にあるということが本の中にも述べられていましたが、この種の論考が教育学をはじめ種々の領域の方々にどのように読まれるか、とても気になります。
特に自分としては、研究者としてのスタンスについて改めて考えさせられました。

これについては、
黒崎勲と藤田英典の論争や、近年の黒崎勲のコメントに対する苅谷剛彦のリプライも重ねて読むと面白いです。

後日行われる、とある研究会の検討文献ですのでまたぜひ議論をしてみたいです。



なお、鈴木氏のブログは下記にあるようです。

http://hirokisuzuki.blog105.fc2.com/



そのほか、気分転換に乱読したもの。


阿内春生「市町村単独負担教職員の雇用に関する教育行政方策の検討―長野県小海町を事例として」『早稲田大学大学院教育学研究科紀要』別冊16号-2,2009年,1-12頁。


青木研作「イギリスにおける新自由主義的教育政策と学習社会論」『早稲田大学大学院教育学研究科紀要(別冊)』第11号-2.2004.P179-188.


赤林英夫「人的資本理論と教育」『経済セミナー』第585号.2003.P16-20.


赤林英夫「学校選択と教育バウチャー―政策と研究」市村英彦・伊藤秀史・小川一夫・二神孝一編『現代経済学の潮流2007』東洋経済新報社.2007.P189-216.



【最近の息子】

目が二重のような、でも一重のような。
どちらでもいいのですが、毎日変化する生命に興味津津です。
昨夜は4時間連続で寝てくれ、妻も私も大助かり。
今日はどうでしょうか。