信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室に関するブログです。

日高第四郎旧蔵資料

本日は、
午前中は残務作業等をこなし、
午後はようやく落ち着いて史資料の紐解きができました。

この間、収集した資料を反映させる作業です。
おかげで『日高第四郎旧蔵資料』の反映は完了。
これから、2,3月と資料収集した占領文書に取り掛かります。



閑話休題。



とある自治体の教育委員会から正式に委員の委嘱依頼をいただきました。
初回の会合は来週木曜日です。
はじめての経験ですが、微力ながら尽力できればと思います。



【本日の一手】

仲田康一(2010)「学校運営協議会における『無言委員』の所在―学校参加と学校をめぐるミクロ社会関係」『日本教育経営学会紀要』第52号

研究室の後輩の仲田さんから抜刷を送っていただきました。どうもありがとうございます。経営学会は学会大会前に抜き刷りが送られてくるようですね。なるほど。


本稿の問題意識は極めてシンプル。ただ今後の制度展開を展望する上では避けては通れない問題と思います。


すなわち本稿の問題意識は、「『物言う』人がだれで、『沈黙する人』がだれか、特に保護者・教員・地域住民というカテゴリにおける積極性の差異を検討すること」(96頁)、そしてその要因を分析することにあります。



本稿を一読して改めて感じたことは、
制度設計とアクターの主体性をめぐる「操作性」の問題です。

「保護者が他のアクターと相対的な関係の中で劣位に置かれていること」(96頁)は、果たして本当に問題なのか、あるいは、その位置関係のバランスを保つことは可能なのか、さらには、その「ふりこのゆらぎ」を前提に制度設計することは可能かという点です。



もっといえば、アクターの行為を制度で規定することがどの程度可能かという点です。地方分権や規制緩和の推進が謳われて久しいですが、今後各自治体あるいは各学校に種々の権限が与えられたときに、どのようなことを考慮するかという問題と連なるものです。

本稿の目的は積極性の差異の要因を分析することに主眼が置かれていますが、今度お会いしたときに議論したい点です。

どうもありがとうございました。




LD(学習障害)とADHD(注意欠陥多動性障害) (講談社プラスアルファ新書)

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障害児教育を考える (岩波新書)

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非常勤先の授業の学生から特別支援教育関係の資料を紹介してほしいという照会があり、今週金曜日に持参して、再度紹介する予定です。