信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室に関するブログです。

暖房

昨日は、天気予報では比較的気温は高いとされていましたが、
もう本当に寒くて。
しかも4月1日からきっちり学内の暖房は止まってしまっているので、
ストーブと毛布で1日過ごす。

今週は入学式やらガイダンスやらでイベント続きで、来週は授業スタート。
いよいよといった感じです。

別件で、昨日、とある案件で、ある研究者仲間と連絡をとったところ、
就職が決まったとのこと。本当におめでとうございます。
東京から離れてしまったとのことですが、
次回合宿の候補地としてかなり有力ですね。
楽しみにしています。


【本日の一手】

大桃敏行先生と藤田英典先生が編者のもの。
リーディングスシリーズです。
これもこの前紹介した

教育政策研究五十年―体験的研究入門

教育政策研究五十年―体験的研究入門


と一緒に研究室同期のUさんを通じて格安で購入。
どうもありがとうございました。

このリーディングスの特徴は下記の通りです。

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混迷を深める現代教育における20の諸問題を、「社会」とのかかわりから深く考察する、教育分野では初の本格的なリーディングシリーズ。

教育の現在、そして未来を考えるうえで重要な論文・関連資料は(平均25点)を、テーマごとに気鋭の研究者たちがセレクト。

表層的に捉えられがちな教育問題を深く考察できるよう、収録論文・資料は最近10〜15年間に発表されたものに限定し、収録。

テーマの全体像、収録論文・資料の果たす役割について、各巻の編集が懇切丁寧に解説。巻末にはそれぞれのテーマにアプローチする際、便利は「主要論文一覧」を収録。

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目次は下記の通りです。

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第I部 公教育の理念と教育の公共性
「自由化論と公教育論の課題」羽田貴史
「公教育の構造変容―自由化のパラドクスと『政治』の復権」小玉重夫
「公教育の概念と歴史的構造−19世紀イギリスとアメリカにおける学校改革」森田尚人
「新しい公共圏の創出へ―学びの共同体としての学校」佐藤学


第II部 教育システムの改革と教育を受ける権利の保障
「危機に瀕する日本の教育」藤田英典
「一つの解としての新自由主義的教育改革」広田照幸
「教育の公共性と国家関与をめぐる争点と課題」郄橋哲
「多文化社会の教育と宗教をめぐる現代的課題―『子どもの最善の利益』と宗教選択権」山口和孝


第III部 学校選択制・民営化と教育機会
「〈学校が選ばれる時代〉の光と影」黒崎勲・市川昭午
「規制緩和と教育改革」黒崎勲
「21世紀の教育課題と教育改革の行方」藤田英典
「教育における『公』と『私』の日米比較の試み―中等教育を中心に」塚田守
「小学校学力格差に挑む だれが学力を獲得するのか」耳塚寛明
「公立学校の民営化改革」若林直樹


第IV部 教育行財政改革と学校経営改革
「地方分権の推進と公教育概念の変容」大桃敏行
「三位一体改革と義務教育財政制度の改革構想」小川正人
「民間的経営理念及び手法の導入・浸透と教育経営―教育経営研究の課題構築に向けて」佐古秀一
「学校経営の構造転換にとっての評価と参加」堀内孜


第V部 諸外国の学校改革
「イギリスの教育改革―『福祉国家』から『品質保証国家』へ」大田直子
アカウンタビリティに基づく公立学校改革の検討―マサチューセッツ州のチャータースクールに着目して」黒田友紀
「中国:学校設置形態の多元化と公立学校」大塚豊
「シンガポールにおける児童生徒の資質・能力」杉本均

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別件となりますが、
本書の第Ⅴ部のイギリスの論文を執筆されている大田先生が
先月28日に亡くなられたとのことを伺いました。
大田先生とは私が学部生の頃から親しくさせていただいており、
「研究者とは好奇心の固まりで、探偵のような仕事である」とのメッセージは
今も胸に強く残っています。
首都大学東京の研究室のみなさんが後に「お別れの会」を開催してくださるようです。ご冥福をお祈り致します。