【講演】「自分の「キャリア教育観」と政策動向をチューニングする」@飯田市みらい創造教育研究委員会
2026年6月22日、飯田市のみらい創造教育研究委員会の場で、「自分の「キャリア教育観」と政策動向をチューニングする」と題した講演をさせていただきました。
当日は、教育政策の最新動向とそれを踏まえたキャリア教育の再構築についてお話をさせていただきました。
「人生100年時代」の到来により、学校の役割やキャリア教育は、従来の固定的なモデルから、「自らの人生を舵取りする力」を育む生涯学習の基盤へと大きく変容しつつある中で、教員のメンタルヘルスを守るための労働環境改善とともに、不登校児童生徒を恒例とした柔軟なカリキュラム編成など学習指導要領の改訂論議にも真摯に向き合う必要性が高まりつつあります。また、組織運営においては、個人の内発的動機付けを重視し、自律的に動く「自走する組織」への変革も必要となっています。
学校を単なる学習の場ではなく、多様な生き方を支えるラーニング・コミュニティへとアップデートするために、何を本質と捉えるべきか、包括的な指針を提示できればと思い、お話をさせていただきました。
以下、取り上げた言説です。
みなさんのキャリア教育観と「チューニング」した場合、どのような反応があるでしょうか。
学校は「一定期間の教育を授ける場」から、「変化し続ける社会で、自律的に学び、生き抜くための基盤を創る場」へとその役割を広げていくことになるのでしょうか。
貴重な機会をありがとうございました。
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1. 「マルチステージ」への対応と生涯学習の基盤化
①これまでの「教育→仕事→引退」という一律の3ステージモデルは崩壊し、仕事、副業、教育、自己探求、起業などを繰り返す「マルチステージ」の時代が到来するという言説
②リカレント教育の重要性:生涯を通じて新しい環境に移行し続ける能力が求められ、学び直し(リカレント教育)が不可欠になるという言説
③サードプレイスとしての学校:学校は、家族や職場に続く「ラーニング・コミュニティ(第三の社会基盤)」として、個人の生涯にわたる成長と変身を支援する役割を担うようになるという言説
2. キャリア教育の再定義:「人生を舵取りする力」
①キャリア教育の目的は、単なる職業選択の支援から、AI等の技術革新や労働市場の変化に対応できる「自らの人生を舵取りする力」の育成へとシフトするという言説
②新たなキャリア教育では、①多様な他者との対話・協働、②社会における「好き・得意」の発見、③学びの主体的な自己調整、④キャリアの主体的な形成、という4つの要素が重視されるという言説
③「基礎的・汎用的能力」の整理:従来の能力概念を、学習指導要領の「学びに向かう力・人間性等」と整合させ、より学校現場で指導しやすい形へと再整理する動き
3. 学校の役割の変化:「子どもを育てる」から「子どもが育つ」へ
①学校の在り方自体が、教職員主導の場から、子どもが主体的に学ぶ場へと転換するという言説
②マインドセットの転換: 「子どもを育てる学校」から、子ども自身の主体性を重んじる「子どもが育つ学校」へと役割が変化するという言説
③ファシリテーターとしての教師: 教師の役割も「教え手」から、子どもの探求を支援する「ファシリテーター」へと変わるという言説
④地域・産業界との連携:学校内だけで完結せず、多様な大人や先輩との出会いを提供するため、外部機関や産業界と連携した実践的な教育がこれまで以上に重視されるという言説
4. 手法の見直し:キャリア・パスポートの進化
①活動を記録する「キャリア・パスポート」は、形骸化を防ぎ、本来の目的である「見通しと振り返り」を機能させる形へと進化させていく必要があるという言説
②脱・形式化: 決められたワークシートの作成(例示資料)を廃止し、現場の創意工夫を活かした多様な取組へと進化させていく必要があるという言説
③デジタルの活用: 紙ベースの管理から、デジタル学習基盤を活用した蓄積へと移行し、児童生徒自身がクラウド上で個人管理することを基本とすることで、学校種を越えた長期的な振り返りが可能になるという言説
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