【連載】荒井英治郎「政策トレンド23(連載「働き方改革を『アンラーン』する 第36回)」『内外教育』第7309号,2026年3月3日,12-13頁
時事通信社の『内外教育』誌上で、「働き方改革を『アンラーン』 する」と題した連載をさせていただいております。
https://edu-naigai.jiji.com/article/category/4
第36回のテーマは、前回に引き続いての「政策トレンド22」 として、「定期調査の見直し」や「押印見直しとデジタル化」について概括しました。
https://edu-naigai.jiji.com/article/2988
学校関係者の「負担感」の代表例として、アンケート調査の回答が挙げられることが多いです。こうした教職員の切実な声は文部科学省にも届いており、また、コロナ禍の影響もあり、2020年3月27日には、「文部科学省が行う学校宛ての定期的な調査の見直しに係る年間調査計画書等の送付及び新型コロナウイルス感染症の対応に伴う調査実施時期等の弾力化について」という事務連絡が示されています。
そこでは、①文科省は、学校向け調査の見直しを行ったこと、②各教育委員会・学校が年間の見通しを持ちながら対応できるよう年間調査計画等を取りまとめたものを示すものとしたこと、③各教委等が独自に実施する調査は、国の調査との重複排除を図るべきであり、特に、実施に際して調査の対象(悉皆・抽出)・頻度・時期・内容の精査、様式等(選択肢、WEBフォーム等)の工夫、複数調査の一元化、首長部局による調査との重複排除等の取り組みを促すことが重要である旨が示されました。 その後、文科省による調査項目の削減や調査内容等の見直しは継続して行われ、国の年間調査計画の数は、25年度の時点で23個となっていますが、調査項目の見直しと回答方法の変更は、学校関係者の負担感に好影響を与えているでしょうか。
この他、文科省は、20年10月20日に、通知「学校が保護者等に求める押印の見直し及び学校・保護者等間における連絡手段のデジタル化の推進について」も発出しています。当該通知のポイントは、押印の法的効力は限定的であり、デジタル手段でも意思確認・証明は可能である点や、学校の働き方改革と保護者の負担軽減の両立を目指すべく、GIGAスクール構想を保護者連絡にも活用していくべきであるということを示した点にあります。
学校は「個人情報の宝庫」といっても過言ではありませんが、皆さんの勤務校のデジタル化の状況はいかがでしょうか。「紙対応=神対応」という慣習や暗黙の認識はもう残っていないでしょうか。
ご関心のある方はぜひご一読ください。
