【書評】荒井英治郎「書評:一條和生・細田高広『16歳からのリーダーシップ』『月刊高校教育』2026年2月号,66頁
このたび学事出版さんの『月刊高校教育』(2026年2月号)に、『16歳からのリーダーシップ』の書評を執筆させていただきました。
https://bookplus.nikkei.com/atcl/catalog/25/04/25/01986/
トップとしての責任を負いながら決断する。
失敗は許されない。孤独さえも辞さない……。
しかし、実際は、なりたくないのに、やらされている。
やらされているから、気持ちも乗らない。
気持ちが乗らないから、共感されない。
共感が得られないから、組織もチームとしての体をなさない。
リーダーの経験があれば、一度は感じるであろう悩ましさの数々。
しかし、ここで想定される「リーダーシップ」には、どことなく、傲慢で、窮屈で、組織づくりの心理的安全性はほとんど意識されず、持続可能性の点でも限界がある印象が拭えません。
その違和感は、カリスマ性を有する特定の個人が、強い権力を行使し、あるべき方向に組織を導いていくイメージそれ自体に向けられているものではないでしょうか。
これに対して、本書は、リーダーは「役職」であるのに対してリーダーシップは「振る舞い」であること、リーダーシップには必ずしも「素質」や「才能」は関係ないこと、リーダーシップはリーダーだけのものではなく個人の生き方そのものであることなどの捉えを提示し、自分の「したいこと」から目標を見つけ、それを関係者に広げ、実現に向けたアクションを起こしていく姿勢に焦点が当てられています。
こうした「オーセンティック・リーダーシップ」に興味を持たれた方は、ぜひご一読ください。