【いただきもの】松岡亮二『教育格差』ちくま新書、2019年
ご報告が遅れましたが、過日に松岡先生から謹呈いただきました。ありがとうございます。
先生のこれまでの研究における苦悩と模索、そして、日本が抱える構造的課題の一端がクリアに描かれており、大変勉強になりました。
とくに、教員が再生産のエージェントになりうること、そして教員の多くが「教育格差」に対する理解が乏しい状況に対する課題意識には深く共感しました。
私自身の専門は、「教育行政学」ではありますが、教職課程では可能な限りその種の関連テーマを扱い、かつ、研修講師として、学校組織マネジメントや管理職研修、中堅教員を対象としたキャリアアップ研修を担当する機会もあるわけですが、教員だからこそなし得ることは何かを問い直すメッセージをどう発するか、苦悩の日々です。
また、教育振興基本計画の策定や業務改善推進審議会など各種審議会において制度設計にも関与する機会をいただいていますが、地域住民や将来の次世代にとって「格差」問題にどう当事者意識をもって向き合えるか、模索しているところです。
後期には、今年度から新たに「現代社会と教育問題」という科目を新設し、担当しますので、さらに一歩踏み出してみたいと考えています。
このたびはどうもありがとうございました。