信州大学教職支援センター 荒井英治郎研究室

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【講演】「これからの放課後子ども教室のあり方を考える」『放課後子ども教室スタッフ研修会』@安曇野市役所

【講演】「これからの放課後子ども教室のあり方を考える」『放課後子ども教室スタッフ研修会』@安曇野市役所
 
 
2019年5月7日、安曇野市役所で開催された放課後子ども教室スタッフ研修会にてお話をさせていただく機会を得ました。
 
講演タイトルは、「これからの放課後子ども教室のあり方を考える」です。
 
 
子どもにとっての「放課後」は、学校での学び等を生かしながら、自主的・主体的な遊びや生活の体験を通じて、人として生きていくための知恵や社会性を育むことができる貴重な時間・空間です。
そのような中、放課後の過ごし方は多様化し、放課後の居場所ニーズも増大しています。
では、「家庭」でも「学校」でもない場で、「遊び・生活する子どもたちの日常に、大人はどのように向き合うか、「多様な生活や遊びの場をどう確保していけるかが問われています。
 
講演では、プレイワーク研究会『子どもの放課後にかかわる人のQ&A50』(学文社,2017年)に所収されている「問い」を参考に、
次のような投げかけをさせていただきました。今後のあり方を検討していただく視座・視野・視点を提供できたならば、私としても幸いです。
 
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①物を大切にしてくれない子・物を使っても片付けてくれない子がいる。②ルールが守れないなど、礼儀が身についていない子がいる。
③飽きっぽい子がいる。
④戦いごっこの加減がわからない子がいる。
⑤子どもたちについつい強い態度で接してしまうことがある。
⑥「ちょっと待ってて」と子どもに言うことが多い。
⑦子ども同士のケンカに、どう対応したらいいかわからない。
⑧他の子どもと交わらない子どもへの対応に困っている。
⑨いつも言い訳が先に出る子がいて困っている。
⑩仲間はずれやいじめに、どう対応すればいいかわからない。
⑪嘘をつく子どもに、どう対応したらいいかわからない。
⑫口が悪く、暴言を吐く子どもに、どう対応したらいいかわからない。
⑬子どもからおんぶ、肩車、だっこを求められることがある。
⑭配慮が必要な子どもに意地悪する子どもに、どう対応したらいいかわからない。
⑮帰る時間がバラバラで、集団遊びができない。
⑯落ち着きがなく動き回る子どもに、どう対応したらいいかわからない。
⑰保護者からのクレームに、どう対応したらいいかわからない。
⑱「とにかく宿題を」という親に、どう対応したらいいかわからない。
⑲外国由来の保護者とのコミュニケーションに困っている。
⑳学校とのコミュニケーションがほとんどない。
㉑特定の子どもとだけ遊ぶスタッフがいる。
㉒子どもより、スタッフ同士で固まって話していることが多い。
㉓手出し口出ししすぎと思われるスタッフの評価が高い。
㉔保護者に別の子どもの悪口を言うスタッフがいる。
㉕スタッフが少なすぎて、子どもをみきれない。
㉖子どもの体力についていけない。
㉗要求が高すぎて、期待に応えられていない。
㉘自分の実践をどう振り返ったらいいかわからない。
㉙仕事の内容に見合うほど、身分が保障されていない。
㉚もう続けていく自信がない。
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安曇野市では、放課後子ども教室を「わいわいランド」と呼称し、
地域のスタッフが見守る中、子どもたちが主体となって、『思いっきり体を動かして遊ぶ』時間を提供しています。
 
「わいわいランド」に訪問させていただく機会があればと考えております。
 
どうもありがとうございました。