怒涛の出張スケジュールをなんとかクリアしました。
1週間で、Gプロの打ち合わせ1本、ABC調査研究プロジェクト打ち合わせ1本、公開研究会での報告1本、そしてオーラル6本はさすがにきつかったです。
以下は公開研究会でのコメントです。
論点として、
①政策科学、②政治学、③教育法学、④教育行政学、⑤ジェンダー論
の観点からコメントしました。
参加してくださった方々どうもありがとうございました。
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①政策科学の観点から
○「性教育」という政策案の特質は何か
・事例の特殊性、一般性、通時的共時的観点
・サッチャー政権下における復古的反動的政策の「例外領域」として把握する先行研究に対する応答の必要性
○性教育必修化に対する政策評価
・政策科学(公共政策学)における政策評価の指標
(平等性、公正性、公平性、効率性、経済性、安全・安心、自由、正義)
○従来、政策選択の準拠枠であり続けた「公権力の価値領域不介入の原則」の揺らぎ(正当性の低下)は、他の政策領域にもその後影響を与えたのか
○制度設計の指針として、「強い個人」と「弱い個人」のいずれを想定すべきか
②政治学の観点から
○翼賛体制的制度改革を促した要因は何か
・保守党、労働党、そして社会(世論、メディア)の翼賛的支持を得ての制度化
・性感染症の問題、性教育ができない親
○「政策」が「政治」を規定したのか、「政治」が「政策」を規定したのか
○翼賛体制的改革は他の政策領域でも行われたのか
③教育法学の観点から
○内外区分論への課題提起
・内的事項、外的事項の境界線の変更か、枠組み自体への修正か
○私的領域への関与を「国家」が行わなくてはならない根拠は何か
・中間集団論の議論
○背後にある「主義」は何か
・サッチャー、レーガン、中曽根政権時の共通項として指摘されることの多い自由主義との異同
・近年の「新自由主義」との関係
④教育行政学の観点から
○「私的領域の不安定化」は、 成熟近代(自由化社会)において不可避的、必然的な社会現象か
○「公権力の価値領域不介入原則」の「留保」か、「棄却」か、「補強」か
・自律的な私的領域の「延命」措置か、「修繕」措置か
・国家関与を通じて、私的領域の自律性は息を吹き返すのか(したのか)
・原則次元ではなく政策次元の事例か(「外れ値」としての性教育)
○「公権力の価値領域不介入原則」の境界線の修正か、浸食か
・私的領域の縮小作業ないし、公的領域の拡大作業という認識の妥当性(政治学における国家論の台頭)
・公私二元論それ自体の妥当性
⑤ジェンダー論の観点から
○切り札は、性教育の「必修化」しかなかったのか
○政策内容の妥当性をめぐる評価
・「中等学校」段階での性教育の義務必修化
・性教育の必修領域をサイエンスに限定
・必修領域以外の性教育から子どもを退席させる権利の親への付与
【おわりに】
・日本への適用可能性(性教育、教育課程政策、宗教政策)
・日英米における公教育と私教育の境界線(教育の公共性の再定位)
・成熟近代(自由化社会)がさらに希求する「自由」の意味と国家関与
(自由権、社会権)のあり方
・教育(行政学)の次の一手は何か
(研究の前提としての「弱い個人」、「強い個人」、「強くも弱くもある個人」、「強くも弱くもない個人」)
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